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アトピーの治療薬「デュピクセント®」について💉

[2025.06.16]

 

デュピクセント®(デュピルマブ)とは

デュピクセントは、「デュピルマブ」とよばれる生物学的製剤です。
従来のステロイド外用治療では改善しにくい アトピー性皮膚炎 や 重症の気管支喘息慢性副鼻腔炎(鼻ポリープ伴う場合) の治療に用いられています。

デュピクセントの湿疹改善効果は非常に高く、いくつもの研究でその効果がすでに証明され、いまでは多くの医療機関で処方が可能になってきています。

作用機序(働き)

デュピクセントは、「インターロイキン-4(IL-4)」および「インターロイキン-13(IL-13)」という 2つのサイトカインの働きをブロックします。

これにより、「II型炎症」とよばれている慢性的なアレルギー性炎症を抑えて、 かゆみ・湿疹・喘息発作・鼻詰まり の症状を改善します。

デュピクセント®とは

 

薬の投与方法

  • 皮下注射のお薬です。初回と2回目は 院内で注射 を行います。

  • 3回目以降は 患者さん自身にご自宅にて自己注射していただく ことができます。初回投与の際に、 看護師が自己注射の方法について指導します。

  • 初回は少し多めの量を投与ます。それ以降は、自宅で2週間に1回 の頻度で注射していきます。

デュピクセント®の投与の方法

 

副作用について

最もよく報告されている副作用は 注射部位の腫れ(赤み・かゆみ)アレルギー性結膜炎 です。
しかし、これらの副作用に伴って 治療を中止するような例は非常に少なく、対症療法にて改善する場合がほとんどです。

 

こんな方におすすめです

  • アトピー性皮膚炎の治療を継続しても症状が改善しない方(湿疹をしっかり治したい方)

  • 難治性の気管支喘息に対して、従来の吸入ステロイドを使用していても症状が落ち着かない方

  • 鼻ポリープに伴う慢性副鼻腔炎に苦しんでいる方

まとめ

✅ デュピクセント®は、アレルギー性の炎症を抑える効果の高い、皮下注射のお薬です、自宅で使用できます。
✅ ステロイド軟膏の外用治療をしていても改善しないアトピー性皮膚炎(生後6か月以上)、重症の喘息(12歳以上)、鼻ポリープに伴う慢性副鼻腔炎がある方が使用できます
✅ 一般的に重篤な副作用は少なく、 継続することで高い効果を得られやすい薬です。

 

アトピー性皮膚炎・気管支喘息の治療について相談したい方、湿疹をしっかりと治したい方、デュピクセントについてもっとよく知りたい方(治療をご希望の方)は、当院へご相談ください。

 

この記事を書いた人

カーサファミリークリニック

副院長 三浦陽子

小児科専門医・アレルギー専門医

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