湿疹・アトピー性皮膚炎について小児科・アレルギー専門医がわかりやすく説明します|西葛西 カーサファミリークリニック
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湿疹•アトピー性皮膚炎

湿疹(アトピー性皮膚炎)とは

湿疹 とは、皮膚の表面に起こる炎症 のことで、
赤み
✔ 水ぶくれ
✔ かゆみ などの症状があります。

湿疹には様々な種類がありますが、よくなったり悪くなったりを繰り返し、強いかゆみを伴う湿疹 を アトピー性皮膚炎 と言います。

アトピー性皮膚炎 では、
✔ 皮膚のバリア機能が壊れている
✔ バリアが壊れた部分からアレルゲン(アレルギーの原因物質)が侵入
✔ その刺激によって、皮膚の奥深くで炎症が起こる

このように バリア機能の低下が原因で、慢性的な炎症が続く病気 です。

アトピー性皮膚炎とアレルギーマーチ

乳児期から始まった アトピー性皮膚炎 は、
✔ 食物アレルギー
✔ 気管支喘息
✔ アレルギー性鼻炎
など 他のアレルギー疾患の発症につながる ことがあります。これを アレルギーマーチ(※) と呼びます。

適切な治療と定期的な受診が大切!

アトピー性皮膚炎は、
✔ 適切なスキンケア
✔ 継続的な治療
✔ 生活習慣の見直し が大切です。

長引く湿疹やアトピー性皮膚炎でお困りの方は、当院にご相談ください。

 

 

アトピー性皮膚炎の治療

アトピー性皮膚炎はすぐに治るものではないので、毎日治療を続けることが重要です。

スキンケア

シャワーや入浴時に、しっかりと泡で洗うことで、皮膚の表面の汚れや細菌をしっかりと除去します。

軟膏の塗布

特に入浴後の皮膚が少し湿っている状態で軟膏を塗ると、保湿効果が高まり、炎症を抑えることができます。

 

軟膏の種類

アトピー性皮膚炎の炎症を抑えるにはステロイド軟膏を使います。炎症が治まり症状が落ち着いてきたら、非ステロイド薬のジミファミラスト(モイゼルト®︎)軟膏やデルゴシチニブ(コレクチム®︎)軟膏を、顔などに使っていきます

新しい治療薬について

アトピー性皮膚炎の治療で、今までの軟膏を塗る治療法では効果が不十分な場合、より強力な治療法を選択することもできます。デュピルマブ(デュピクセント®︎)やウパダシチニブ(リンヴォック®︎)は、特に中等症〜重症の患者さんに対して非常に効果的な治療薬です。

  • デュピルマブ(デュピクセント®︎): 生物学的製剤の注射薬で、免疫系の特定の部分をターゲットにして炎症を抑える作用があります。体重が5kg以上のお子さんに使用できます。
  • ウパダシチニブ(リンヴォック®︎): 免疫抑制剤の飲み薬で、免疫系を調整することによって、アトピー性皮膚炎の症状を改善します。2歳以上の方に使用されます。
    ただし、これらの治療薬には副作用のリスクもあるため、定期的な血液検査や医師の診察が必要です

環境の整備

枕カバーやシーツを清潔に保つことも、アレルギーや湿疹の予防には重要です。ダニ・ホコリ・花粉など、皮膚に悪影響を与えるものを取り除くために、定期的に掃除を行いましょう。また、タバコの煙、ペットとの接触、過度な日焼けなどは湿疹悪化の原因になりますので、環境を整えるようにしましょう

患者さん一人ひとりに合わせた治療法を選び、生活の質を向上させるために、相談しながら進めることが大切です。今の治療を続けることが難しいと感じている方は、ご相談ください。

 

この記事を書いた人

カーサファミリークリニック

副院長 三浦陽子

小児科専門医・アレルギー専門医

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