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先天性心疾患

先天性心疾患とは?

先天性心疾患とは、生まれつき心臓や大きな血管に異常がある病気です。その発生頻度は約100人に1人と言われており、決して珍しい病気ではありません。心臓の中に穴が空いていたり、血管の繋がり方が正常と異なっていたりと、様々なタイプがあります。重症度も多岐にわたり、出産後自然に治るものから手術が必要になるものまで様々です。日本の現状を見ると、2024年の出生数約70万人から推計して、今では毎年約7000人の先天性心疾患を持つ赤ちゃんが誕生していることになります。

少し前までは先天性心疾患は主に小児の疾患とされていました。しかし、手術の技術や薬物治療が飛躍的に進歩し、現在では多くの患者さんが成人期を迎えられるようになりました。これに伴い、「成人先天性心疾患」という新たな分野が注目されています。従来は成人した患者さんも小児科の医師が診ていたことが多かったのですが、成人特有の問題(出産、生活習慣病など)に対応するため、徐々に内科、特に循環器内科の医師が診療にあたるようになってきています。

先天性心疾患の例

先天性心疾患には様々な種類があります。代表的なものとしては、心房中隔欠損症、心室中隔欠損症、動脈管開存症、卵円孔開存症、ファロー四徴症、大血管転位症、エブスタイン病などがあります。また、フォンタン術後の患者さんや、川崎病による冠動脈病変を持つ方も含まれます。

当院の強み

当院では、先天性心疾患をお持ちの成人の方の診療にも力を入れています。たとえば、心房中隔欠損症術後やカテーテル治療後、心室中隔欠損症手術後の方、小さな欠損が閉鎖されず経過観察を続けている方などに対し、ホルター心電図、心エコー、レントゲン、心電図などを活用した専門的なフォローを行っています。また、必要に応じて適切なタイミングでの専門医へのご紹介も可能です。

成人先天性心疾患をお持ちの方の通院について

小児期から心疾患と向き合い、成人期を迎えられた皆さまには、新たな課題が生じることがあります。成人期には、加齢に伴う心機能の変化や新たな症状の出現が見られることがあり、妊娠・出産、生活習慣病など成人特有の問題も加わります。また、風邪の治療一つをとっても、小児期とは薬の種類や投与量が異なります。

当院では、小児期から続いているケアを大切にしながら、成人期特有の問題にも対応できる医療を提供いたします。大学病院での診療経験を活かし、かかりつけ病院とも連携しながら、皆さまの健康と生活の質の向上をサポートしていきます。

なお、幼少期に複数回の手術やカテーテル治療を受けた方など、複雑な先天性心疾患をお持ちの患者様の場合、これまでの治療歴が診療において非常に重要な情報となります。そのため、初診時には可能な限り紹介状や診療情報提供書をご持参いただけると助かります。

ご不明な点やご心配なことがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

 

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