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食べる検査?!食物経口負荷試験とは?

[2025.06.10]

食物経口負荷試験とは

食物アレルギーがあるのかを、最も正確に診断できる検査です。血液検査(IgE抗体価)や皮膚プリックテストは、あくまで「アレルギーの可能性」を予測するものです。数値が高くても食べられる子はいますし、逆に低くても症状が出ることがあります。
食物経口負荷試験では、実際に食べた時に症状があるのかを、医師の管理のもとで確認します。

当院では、できるだけアレルギー症状が出ないよう、少量から・段階的に行っています。

食物経口負荷試験の目的

1. 食物アレルギーの確定診断

本当に食物アレルギーがあるのか、診断するために検査をします。

2. 治っているかの確認
乳幼児期に発症した食物アレルギーは徐々に治っていくことがわかっています。お子さんの食物アレルギーが治っているかを実際に食べて判断します。

3. 安全に食べられる量がわかる
全員が完全にアレルギー食物を除去する必要はなく、食べられる量は人によって違います。相談の上決定したうえで、実際に食べて確認します。

誰でも受けられるの?

0歳から15歳まで(16歳未満)のお子さんであれば12か月間に3回まで保険診療でうけることができます。「ずっと除去していいのか?」「少しなら食べても大丈夫なのか?」「血液検査が陽性になって除去を指導されたけど、本当にアレルギーなのか?」など、そんな悩みのある方に適している検査です。

検査の流れ

① 事前に医師の診察とご説明、同意書に署名をします(必要に応じてお薬の処方)
② 検査で使う食材・食品をご家庭で準備して、当日に持参(卵の場合は院内で加熱卵パウダーの購入も可)
③ 院内で食べて、2〜3時間かけて症状が出ないかをしっかり観察します。
陽性の場合(症状が出てしまったら):その場で治療します
陰性の場合(症状なければ):自宅で食べられる方法を医師が説明します

アレルギー症状が出ても、クリニックですぐに対応できるため、安心して食べることができます。

検査を受ける前の準備と持ち物

お子さんには、年齢に合わせて「今日は、〇〇が食べられるようになるための練習の日だよ」と前向きに伝えてあげてください。

【持っていくと便利なもの】

  • 食べ慣れた味付けの工夫: 指定の食材(卵や牛乳など)をそのまま食べるのが苦手・初めて食べるときに、ケチャップやふりかけ、好きな飲み物などの持ち込みが許可される場合があります。
  • 食器:使い慣れたスプーン、フォーク、お皿が必要です。
  • おもちゃ: 待ち時間が長いため、おもちゃ、本、動画プレイヤー(音量調整できるもの)などを持ってきてください。
  • 着替え: 嘔吐や発汗に備えて、脱ぎ着しやすい服を用意しましょう。

食べられるアレルギー食品を食べ続けることのメリット

  • 少量でも食べ続けたほうが食物アレルギーは治りやすい

完全除去をするよりも、負荷試験で食べることができた量を食べ続けたほうが、その後のアレルギーは治りやすいことはわかっています。
ただし、アレルギー症状が出ない安全な量を食べること、体調不良や運動・抜歯などアレルギー症状が出やすい状況を避けて摂取することが非常に大切です。

アレルギー症状が出ない安全な量を食べ続けることで、食物アレルギーが治っていくことが期待できます。

  • 食生活が少しでも豊かになる

食物アレルギーでは、正しい診断に基づいた必要最小限の原因食物の除去が原則とされています(食物アレルギー診療ガイドライン2021)。

食べられるようになると、アレルギー食物の入った食品でも食べられるものが増えます

(例:加熱鶏卵1/8個を食べられるようになると、特定のお菓子や加工品が自宅で食べられます。)
除去を継続することは安全である一方、食生活を大きく制限することになります。食事の制限がなくなっていくと、ご本人だけでなく、一緒に食事をされるご家族も自然と食べられる食品が増えていきます。
当院では、できるだけ“食べられるもの”を増やし、安心して食事ができるようにサポートしています。

食物経口負荷試験に関するよくある質問(Q&A)

当院で食物経口負荷試験を受けるにあたり、保護者の方からよくいただくご質問をまとめました。

当院では医師と相談のうえで、必要な方に食物経口負荷試験を行っています。食物アレルギーに関してご心配な方は、どうぞご相談ください。

Q1. 試験当日に風邪気味ですが、検査は受けられますか?

A1. 明らかな発熱や喘鳴(ゼーゼーする)、胃腸炎症状(下痢・嘔吐)があるときは、安全のため検査を受けることができません。
体調が悪いときにはアレルギー症状が重くなりやすく、また「風邪による症状」なのか「アレルギーによる症状」なのかの判断が難しくなるためです。

一方で、軽微な咳や鼻水だけであれば、当日の診察の結果、検査を受けられることもあります。「これくらいなら大丈夫かな?」と迷われる場合は、自己判断でキャンセルせず、まずは診察時にご相談ください。お子様の当日の状態を医師がしっかり拝見した上で、安全に実施できるかどうかを判断いたします。

Q2. 食物経口負荷試験にかかる費用(料金)はいくらですか?

A2. 医療証をお持ちのお子様は、基本的に窓口での自己負担はありません。
食物経口負荷試験は、入院・外来を問わず保険診療の対象であり、「食物経口負荷試験(16歳未満)」として算定されます。12か月間に3回まで保険適用となります。ただし、医療証をお持ちでない場合や、初診時選定療養費などは、所定の自己負担(3割負担など)が必要になります。また、当院で加熱卵パウダーなどの食材を購入される場合は、別途実費(数百円程度)をいただきます。詳細な費用については、事前の診察時にスタッフへお気軽にお尋ねください。

Q3. 負荷試験でアレルギー症状(陽性)が出てしまった場合、すぐに治療してもらえますか?

A3. はい、クリニックですぐに対応しますのでご安心ください。
負荷試験は、アレルギー症状が出るリスクのある検査です。そのため、当院ではアレルギー専門医・小児科専門医が、お子様の状態を常に観察しながら、少量から・段階的に行います。万が一、症状が出てしまった場合には、その場ですぐに抗ヒスタミン薬やステロイド薬の投与、必要であればエピペン(アドレナリン自己注射液)の注射など、適切な緊急処置を行います。救急医療機器も完備しており、安全対策には万全を期しておりますので、安心して食べていただけます。

参考文献:

食物アレルギー診療ガイドライン2021
食物経口負荷試験の手引き2023
食物アレルギーの栄養食事指導の手引き2022

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この記事を書いた人

三浦 陽子|カーサファミリークリニック 副院長
小児科専門医・指導医・アレルギー専門医・医学博士
→副院長のプロフィールを見る

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