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「スギが終わったのにまだ鼻水…」それ、イネ科花粉かもしれません

[2026.04.28]

「先生、スギ花粉の季節も終わったのに、まだ鼻水が止まらないんです」
4〜6月になると、こんなご相談をいただくことが増えます。「スギが終わったから大丈夫」と思っていたら、実はそこからが別の花粉シーズンの始まりだった——そんなケースが、子どもの花粉症では少なくありません。
5月以降に鼻水やくしゃみが続くときは、イネ科植物の花粉が原因かもしれません。今回は、見逃されやすいイネ科花粉症の特徴と、今すぐできる対策をお伝えします。

スギだけじゃない!花粉は年間を通じて飛んでいる

花粉症といえばスギ、というイメージが強いですが、実は花粉症の原因となる植物は数十種類にのぼります。

  • 1〜4月:スギ、ヒノキ(最もよく知られた春の花粉)
  • 5〜8月:イネ科(カモガヤ、オオアワガエリ、ハルガヤなど)
  • 8〜10月:ブタクサ、ヨモギ(秋の花粉)

つまり、春が終わってもすぐに次の花粉シーズンが始まっています。スギ・ヒノキが落ち着く5月ごろからは、今度はイネ科植物の花粉が本格的に飛散し始めます。

イネ科花粉症とは?どんな植物が原因になる?

イネ科の花粉症は、稲(お米)よりも、身近な雑草が原因になることがほとんどです。代表的な原因植物は以下のものです。
カモガヤ(オーチャードグラス)は道路わきや公園、河川敷に生えている背の高い草で、5〜7月にかけて大量の花粉を飛ばします。葛西地域の河川沿いや公園に多く自生しており、子どもたちが外遊びをするまさにその場所に生えていることが多い植物です。
オオアワガエリやハルガヤも同じくイネ科で、5〜7月ごろに飛散のピークを迎えます。校庭の芝生や土手など、子どもが走り回る場所に多く見られます。

これらの植物の花粉はスギ花粉よりも粒子が大きく、遠くまでは飛びにくい性質があります。しかしそのぶん、植物の近くで遊んでいると一気に大量に吸い込んでしまうという特徴があります。

こんな症状が続いたら要注意:チェックリスト

5月以降、次のような症状がお子さんに見られる場合は、イネ科花粉症の可能性を疑ってみてください。

  • 5月以降も鼻水・くしゃみが続いている
  • 目を頻繁にこすっている、目が赤い
  • 「鼻がかゆい」「目がかゆい」と訴えることがある
  • 市販の風邪薬を飲んでも症状が改善しない
  • 公園や外遊びのあとに症状が悪化する
  • 咳が続く(花粉による気道の過敏)
  • アトピー性皮膚炎やぜんそくが悪化している

3つ以上当てはまる場合は、一度アレルギー専門の医師に相談することをおすすめします。

特に注意したいのは、アトピーやぜんそくがあるお子さんです。花粉はアレルギーの炎症を全身で悪化させることがあり、「ぜんそくの発作が増えた」「肌の調子が悪くなった」という形で花粉症が現れることもあります。

花粉症?それとも風邪?見分け方のポイント

5〜6月は保育園・小学校での感染症も流行しやすい時期。花粉症なのか風邪なのか、判断に迷う保護者の方も多いです。大まかな目安として、以下の表を参考にしてみてください。

症状のポイント 花粉症 風邪
発熱 ほぼない あることが多い
鼻水の色・質 透明でサラサラ 黄色・ドロドロになることも
目のかゆみ 強い ほぼない
症状の続く期間 花粉シーズン中ずっと続く 1〜2週間で回復することが多い
悪化するタイミング 外出後・晴れた日・風が強い日 関係なし
のどの痛み あまりない あることが多い

もちろん、風邪をひきながら花粉症も同時に起きていることもありますし、これだけで断言はできません。判断に迷うときは受診してください。血液検査でアレルゲンを調べることで、何の花粉に反応しているのかを確認することができます。

今すぐできる対策:親子でできる5つのこと

花粉症の治療と並行して、日常生活の中でできる対策を取り入れることも大切です。

1. 外遊びのあとは着替え・手洗い・洗顔を

花粉は衣服や髪につきやすく、そのまま室内に持ち込まれます。帰宅したらすぐに着替え、手洗いと洗顔をする習慣をつけましょう。うがいも有効です。

2. 花粉が多い時間帯・天気の外出を控える

イネ科花粉は午前中(特に10〜14時ごろ)に多く飛散します。また、晴れて風が強い日は飛散量が増えます。症状が強い日は、その時間帯の外遊びをなるべく短くする工夫を。

3. マスク・花粉対応メガネを活用する

小さな子どもにはなかなか難しいですが、症状が強い場合は花粉対応マスクが有効です。目のかゆみが強い場合は、メガネやゴーグルタイプの保護メガネも選択肢になります。

4. 帰宅後すぐに窓を閉め、室内の換気は朝夕に

花粉の飛散が多い昼間は窓を閉めておくと室内への侵入を防げます。換気したい場合は、比較的花粉が少ない早朝や夜に行うとよいでしょう。

5. 布団は花粉の多い時間帯に取り込む

布団や洗濯物に花粉がつくと、睡眠中も花粉にさらされ続けてしまいます。取り込む際はよく払うか、乾燥機の利用も検討してみてください。

治療の選択肢:症状が続くなら早めに受診を

花粉症の症状が日常生活や睡眠に影響している場合は、薬による治療が有効です。
抗ヒスタミン薬(飲み薬)は、くしゃみ・鼻水・目のかゆみを全般的におさえる薬です。子ども用の製剤もあり、年齢や体重に合わせて処方します。

市販薬と処方薬では成分や強さが異なる場合があるため、小さなお子さんは自己判断での市販薬使用より受診をおすすめします

点鼻薬・点眼薬は、鼻や目の局所的な症状に対して使います。内服薬との組み合わせでより効果的に症状をコントロールできることがあります。

なお、舌下免疫療法(体をアレルゲンに少しずつ慣らして根本から体質を変える治療法)はスギ花粉については適応がありますが、イネ科花粉については現時点では日本では保険適応となっていません。

まとめ:「スギが終わったら安心」は過去の話

花粉症は春だけのものではありません。スギ・ヒノキが落ち着く5月以降は、イネ科植物の花粉シーズンが本番を迎えます。
特に葛西地域は荒川・江戸川沿いや公園・緑地が多く、イネ科植物が自生しやすい環境でもあります。「スギが終わったのに鼻水が続く」「外遊びのあとに決まって目がかゆくなる」というお子さんがいたら、ぜひ一度ご相談ください。
アレルギー検査で原因を特定し、お子さんの生活リズムに合った治療・対策をご提案します。

📌 カーサファミリークリニックでは、お子さまから大人の方まで、アレルギー性鼻炎の診療や舌下免疫療法を行っています。 葛西・西葛西・江戸川区でアレルギー性鼻炎に関するご相談は、WEB予約・LINE予約からどうぞ。

カーサファミリークリニック
内科・小児科・アレルギー科|葛西・西葛西(江戸川区)

📍 東京都江戸川区西葛西8丁目18-18(葛西防災公園北隣)
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この記事を書いた人

三浦 陽子|カーサファミリークリニック 副院長
小児科専門医・指導医・アレルギー専門医・医学博士
国立病院機構相模原病院にて8年間、小児アレルギーの診療・研究に従事。
→副院長のプロフィールを見る

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