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歯周病と内科疾患 ― とくに糖尿病との深い関係

[2026.02.25]

歯周病は“お口の病気”だけではありません

1.歯周病とは何か?

歯周病は、歯ぐきの炎症から始まり、進行すると歯を支える骨が溶けていく慢性炎症性疾患です。

初期は
・歯ぐきの出血、腫れ
・口臭

程度ですが、進行すると歯がぐらつき、最終的には抜歯に至ることもあります。しかし問題は単に歯の問題だけではありません。歯周病は「全身の慢性炎症」の一部とも考えられます。

2.歯周病と糖尿病は「相互に悪化させる関係」です

■ 糖尿病があると歯周病が悪化しやすい

高血糖状態では:

・白血球機能が低下する
・血流が悪くなる
・組織修復が遅れる

そのため、歯周病が進行しやすくなります。実際、糖尿病の方は歯周病の重症化リスクが約2〜3倍高いとされています。

■ 歯周病があると糖尿病が悪化する

歯周病菌による慢性炎症は、炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-6など)を増加させ、インスリン抵抗性を悪化させます。

つまり、歯ぐきの炎症が血糖コントロールを悪くします。

実際に、歯周治療によってHbA1cが0.3〜0.5%程度改善するという報告もあります。これは糖尿病薬1剤追加に匹敵するほどの効果です。

3.歯周病は「糖尿病の合併症」

糖尿病の合併症は、網膜症、腎症、神経症、大血管疾患などが比較的よく話題となりますが、慢性炎症という観点からは歯周病も重要視されています。

4.歯周病は他の内科疾患とも関連

歯周病は糖尿病だけではありません。

・心血管疾患:歯周病菌は血流を介して血管内皮機能を障害し、動脈硬化を促進すると考えられています。

・早産・低体重児出産:妊娠中の慢性炎症との関係が指摘されています。

5.当院でできること

当院では

・血糖コントロールの最適化
・生活習慣の改善指導
・病態に応じて歯科受診のご提案

を行っています。糖尿病治療は「薬だけの治療」では不十分です。お口の健康も含めた全身管理と評価が重要と考えています。

まとめ

歯周病は単なる歯ぐきの病気ではありません。

慢性炎症を通じて糖尿病や動脈硬化と密接に関係しています。

血糖コントロールが思うように改善しない場合、「お口の状態」を見直すことが突破口になることがあります。

全身を一つのシステムとして考える医療を一緒に行っていきましょう。

この記事を書いた人

三浦 光太郎|カーサファミリークリニック 院長
循環器専門医・総合内科専門医・医学博士

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