ツロブテロールテープは咳止めではありません!
こんにちは、カーサファミリークリニックです。
「咳が出てるから、いつもの貼り薬を使えば咳が止まるはず」と思っていませんか?実は、気管支拡張剤(ツロブテロールテープ、ホクナリンテープ)は、いわゆる「咳止め(鎮咳薬)」とは全く別物です。
正しく理解していないと、かえって症状を長引かせたり、副作用を招いたりすることもあります。今回はその違いを整理します。
「咳止め」と「気管支拡張剤」の決定的な違い
ひと口に「咳」と言っても、原因はさまざまです。
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咳止め(鎮咳薬:アスベリン、メジコン、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物など)
脳の咳中枢に働きかけたり、喉の刺激を抑えたりして、咳という動作そのものを止めようとする薬です。
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気管支拡張剤(ツロブテロール、ホクナリン、メプチンなど)
炎症など狭くなった「空気の通り道(気管支)」を広げる薬です。「通り道を確保して呼吸を楽にする」のが目的です。
なぜ「咳止め」として使うのが危険なのか?
気管支拡張剤は、「気道が狭くなってゼーゼーしている時(喘鳴)」にはしっかりと効果を発揮します。しかし、単なる風邪の咳や、痰が絡んだ咳に使うと逆効果になることがあります。
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痰(たん)が出しにくくなる:
気道を広げるだけでは、咳のスイッチは止まりません。むしろ、体は「バイ菌や痰を外に出そう」として咳をしているのに、自己判断で薬を使いすぎると、心臓への負担(動悸)や手の震えなどの副作用だけが出てしまうリスクがあります。
原因を間違えることも:
「薬を使ったから安心」と思い込み、肺炎や百日咳といった別の治療が必要な病気の発見が遅れる原因になります。
異物誤飲のリスクになる:
特に小さなお子さんは、シールがはがれた時に誤って飲み込んだり、気道に詰まってしまうリスクもありますので注意しましょう。
自己判断は難しい
お子さんがぜーぜーしているとき、それが喘鳴かどうか判断するのは難しいと思います(鼻汁だけでもぜーぜー聞こえることはあります)。ですので、咳が出ているときは、かかりつけの先生に診察をしてもらいましょう。
まとめ
気管支拡張剤は、喘息(ぜんそく)などで気管支がせまくなっているときには、とても大事な薬になります。しかし、「咳のときに気管支拡張剤を使う」というルールはありません。
「いつもと咳の種類が違うな」「薬を塗っても咳が静まらないな」と感じたら、自己判断で使用せず、必ず受診して胸の音を確認させてくださいね。
この記事を書いた人
三浦 陽子|カーサファミリークリニック 副院長
小児科専門医・指導医・アレルギー専門医・医学博士
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