アレルギー性鼻炎について小児科・アレルギー専門医がわかりやすく説明します|西葛西 カーサファミリークリニック
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アレルギー性鼻炎・結膜炎(花粉症、ダニアレルギー)

アレルギー性鼻炎とは

アレルギー性鼻炎とは、アレルゲン(アレルギーの原因となるもの)により鼻水・鼻詰まり・くしゃみが出る状態です。原因によって、一年中症状が続きやすい「通年性アレルギー性鼻炎(ダニやホコリが主な原因)」と、特定の季節に症状が現れる「季節性アレルギー性鼻炎(スギやヒノキなどの花粉が原因)」に分けられます。

 

アレルギー性鼻炎の診断・治療

症状の経過を問診で確認して、必要に応じて皮膚テストまたは血液検査をして診断します。

治療の基本は、アレルゲンを避けることです。通年性アレルギー性鼻炎の場合は、こまめな掃除でダニを減らす、ダニを通しにくい布団カバーを使用するなどの対策が有効です。季節性アレルギー性鼻炎の場合には、花粉の飛散時期にマスクやゴーグルを着用し、室内に花粉を持ち込まない工夫をしましょう。

症状がある場合は、鼻水を抑える抗ヒスタミン薬、鼻づまりを改善するロイコトリエン受容体拮抗薬、鼻の炎症を抑える点鼻ステロイド薬などを使用します。飲み薬の種類によっては眠くなることがあるため、医師と相談しながら治療を進めましょう。

このような薬を使っても症状が良くならない方、症状が重い方(5歳以上)には舌下免疫療法を行うことができます。

 

舌下免疫療法について

舌下免疫療法は、抗ヒスタミン薬やステロイド点鼻薬を使用しても症状が改善しない方や、重症の方(5歳以上)に行う治療法です。

使用する薬剤

  • スギ花粉症:シダキュア
  • ダニアレルギー:ミティキュア

治療を続けることで約7割の方に鼻炎の改善が見られると言われています。

治療の流れ

  • 初回投与は、アレルギー症状が出ないか確認するため、院内で15~30分程度の経過観察を行います。
  • 自宅での服用方法
    1. 毎日、薬を舌の裏側に入れ、1分間保持します。
    2. その後、5分間は飲食をやめましょう。
    3. 1~2時間は激しい運動や入浴を避けるようにしましょう。

継続することで効果が期待できる治療のため、最低2~3年間の継続が推奨されています。

 

舌下免疫療法を行う際の注意点

  • 副反応について

    • 口の中や喉のかゆみ・違和感
    • 唇の腫れ
    • 耳のかゆみなどが起こることがあります。
    • まれにアナフィラキシーが起こることもあります

    服用を控えたほうがよい場合
    以下の状況では、副反応が出やすくなるため、服用をお休みしましょう。

    • 体調が悪い時(風邪・強い疲れ)
    • 歯が抜けた時
    • 口の中にケガや炎症がある時

    服用を再開する際の注意

    • 1週間以上休んだ後に再開する場合は、副反応が出やすくなります。
    • 再開時には、当院にご相談ください。

     

    この記事を書いた人

    カーサファミリークリニック

    副院長 三浦陽子

    小児科専門医・アレルギー専門医

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